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Adidas Rose 5 Boost Performance Review - SZOK



デリック・ローズ シグネチャーモデル 第5作目となる "Rose 5 Boost" をレビュー

0.5ずつカウントするならシリーズ9作目となるこのモデル、初のBoost搭載バッシュとなります

印象に残った感想を幾つかと、10の項目で機能を考察し配点をしていきます
使用環境や所有者の身体能力、足の形状により履き心地という点は個人差があるので、あくまでも参考程度でお願い致します


(配点項目と基準については ”テンプレートについて” を一読下さい



遂に本格的に復帰をしたデリック・ローズ、このカラーはシーズンを通して履き続けており、度々目にした方も多いかと

Rose 5はカラーリングによってシュータンのデザインや、トップラインの形状が違うのが面白いです



(Boost Technology)
2010年、adidasのテクノロジーパートナーである科学会社 "BASF" が軽量で、かつ強度が高く、温度変化にも強いTPU(熱可塑性ポリウレタンエラストマー)を一度発泡させ、米粒大の粒子に加工。2013年には、米粒大の粒子を特殊製法によって圧着することで、従来の素材では実現不可能とされていた反発力と衝撃吸収性に優れたソールを誕生させた。この新素材がboostである。高い次元でのクッション性、反発力によるエナジーリターンを得て、プレーヤーは少ない力で第4クウォーターまで高いパフォーマンスを持続できる。また500キロ走ってもくたびれない耐久性の高さと、気温-20度から40度の中で硬度の変わらない耐熱・耐寒性を併せ持つ。

Boostについての説明は上記の通りで、既にUltra BoostやEnergy Boostにて体感された方もおられるかと思います

履き心地としては不思議なクッションで、踵から中足部に掛けて敷かれたブーストフォームは驚く程の弾む感覚は無いものの、確かに疲れない

個人的にはルナロンよりも良いかなと、ブーストは跳ねるよりも ”沈む” 感覚で、着地の衝撃をグッと何かが掴んで掻き消してしまうようなイメージ

本当は「Boost凄い!反発力まじハンパねえ!」と言いたいところですが…思いの外、向こうからのアピールは無く

どちらかというと反発よりも吸収で、それでいて ”静かに確かに” クッションが効いております

あとは本当に500km履いてヘタレないかですね

実は今年の2月の終わりに買って既に何度も履いていましたが、今のところ潰れている感じはしません。写真でもそこまでシワも目立っていないかと

わざと半年以上掛けてレビューしたので、決して遅れたわけではない




グリップは上々、特別凄いわけでもなく。ただ前作と比べると多少良くなっているかなと

また屈曲性も良く、四方に伸びたシャンクプレートの効果もあり非常に前方への走り出しは軽快

たた左右への動き、特に踵で着地した時が若干安定感に欠けるかと、この柔い素材感触でストレスを感じるかもしれません

ちなみに重量は396kg、この形状にしては軽いですね




サイジングは「長め」と教えて頂いたのでハーフダウンで購入、正解でした

今までのローズシリーズは幅が狭かったのでこの決断には少々悩みましたが、ジャストもしくはハーフダウンでよいと思われます

逆にハーフアップしたら大き過ぎるという人もいるかもしれませんので、結局 ”要試着” ですね




ローズシリーズ、足首周りのデザインは毎々凝っているのですが、ここまでの硬くて強いホールドは少し ”強迫観念” に近いものを感じますね

まるでデリック・ローズの度重なる怪我を表すかのようです…

足首のフィッティングは ”Kobe IX Elite” が上、しかしホールドはこちらが上

そのロックダウンは凄まじく、かなりの固定感です…

ただこの固定感はKB9でも書きましたが ”動きの妨げ” にも感じ、プレーにおいて些細なことですが普段感じない ”動きにくさ” がありました




この足首の固定において個人的には ”極端なまでの保護は逆効果” だと思っています、色々と理由はありますが膝関節への影響は確実にあるかと

もちろん体の使い方や、その筋力から出力される圧倒的なスピードとパワー、比較できる相手が見つけられない程に比類無き身体能力の持ち主であるデリック・ローズの事ですので何とも言えないのですが、そのうちまた怪我しそうな気がします

ローズにはそろそろこのアディダスの ”ハイカット足首固定路線” から開放されて欲しいものです



甲周りから爪先にかけてのフィッティングはいまいち。特に足の ”側面” アッパーのサイドが合わない

これはラストの問題故に仕方のない事ですが、このラストの ”合う・合わない”

「合わない」といってもタイトな作りで痛みを共なう「合わない」ではなく、足と靴との間に空間を感じる「合わない」となります

それと、若干ですが爪先上部がアールの付いた丸い形状をしております

ナイキのコービーシリーズ等と比べると、このモデルに関しては少し普通とは違うかと感じました。中で足が遊ぶような感覚です

前作 "Rose 4.0" に比べるとフィッティングが甘くなったとも言えますし、無理なく履けるようになったとも捉えられるので、この点においては評価し難いところです



- まとめ -

一足のシューズに対して、ローズが要望するフィット感、アディダスが推進するBoost、その二つを単純に ”くっつけただけ” のように感じました

シューズとしてのバランスがなんとも ”チグハグ” な印象です

ブーストソールに足首を強く固定するアッパーがただ乗っているだけのような…

良いバッシュとは思いますが、個人的にはそこまでの感動はありませんでした

むしろそんなシューズの方が少ないのですが…コレに関しては期待値が高過ぎましたね…




もちろんハイカットシューズで、足首の固定感、そして踵の衝撃吸収性を求める人には最適です

ここ最近こういった「ハイカット・足首がっちり・ボリュームのあるクッション」のあるシューズって意外と見つからないですから、もし捻挫の心配がありハイカットを履きたいという方にはオススメです

ハイカットを履く事でその不安が薄れる心理のプレイヤーの方は結構おられるかと思います




また、ラストの形状、足側面と爪先上部、ここのフィッティングは注意です

前作(Rose 4.0) 前々作(Rose 3.0)と比べ意外と余裕がありますのでサイジングには気をつけた方が良いでしょう

次回作 "Adidas Rose 6 Boost" は前足部にもブーストが配置されていますので履き心地は変わっている筈です

なんやら「厚底バッシュ」なんて呼ばれてしまっているそうですが…

本当はいち早く履きたいところですがピンと来るカラーも無いので、もし手に入れる機会がありましたらレビューする ”かも” しれません







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