Nike Hyperdunk 2017 FK EP Performance Review
https://www.sizeokay.com/2017/12/nike-hyperdunk-2017-fk-ep-performance-review.html
ハイパーダンクシリーズ 第10作目となる "Hyperdunk 2017 FK EP" をレビュー
印象に残った感想を幾つかと、10の項目で機能を考察し配点をしていきます
使用環境や所有者の身体能力、足の形状により履き心地という点は個人差があるので、あくまでも参考程度でお願い致します
(配点項目と基準については ”テンプレートについて” を一読下さい
こちらのモデルはFK (FlyKnit) 版の為、TBモデルやローカットタイプとは素材の違いにより履き心地も差異があるのでご理解下さい
また今回レビューするのは日本人向けに設計されたワイドな足型を使ったEP (Engineered Performance) モデルとなるので、この点もご注意を…
アッパーは全面フライニット、"Hyperdunk 2016 FK" のようなフラットな表面では無く立体的で厚みのある素材感
まさに ”編み物” といった感じが強く、フライニットの織り方でここまで雰囲気が変わるのかと驚く
また足首裏には "Nike Train Ultrafast Flyknit" のように透明のメッシュが縫い付けられており屈曲性と通気性を確保、かなり凝った作り
フィット感はこのモデルは少し怪しいが、かねがね良好
さて、その怪しい部分というのが ”シュータンの素材が革で、尚且つ袋縫い” という点
まず汗がかなり染み込む、上の写真を見ればわかりますがシミや色褪せが目立つ
革のフィット感は良いが、なるべく汚さず長く履きたいという方はTBもしくはローカットモデルを選ぶのもアリかと
また袋縫いの端の部分が上記写真のような作りの為、シューレースをキツく締め過ぎると足に食い込む感触が…
上から3番目のシューレースホールは余り強く締めない方が良いでしょう
また甲が高い足ですと履いた際に横から見た際のフォルムが若干盛り上がった状態になるので甲高の人は注意を…
それでも全体的なロックダウンは素晴らしく、そこまで極端に紐を締め上げなくても足首周り・踵周りの抜け感は殆ど無い
クッショニングシステムは新型テクノロジー "React (リアクト) "
他のレビューサイトでは軒並み評価はいまいちのようですが、最初の期待値が高過ぎなのでは? と思うところで…
・衝撃吸収性 Lunarlon < React < Boost
・反発性 Lunarlon < Boost < React
というのが個人的な感覚で、同じナイキのフルレングス系フォームですとルナロンより総じて良いかと
また、衝撃吸収性においてはブーストに分があるが、フロアに対しての反発・反応はリアクトの方が ”鮮明” に感じる
ブースト登場の時もそうでしたが、新しいクッショニングシステムを試す時は事前に余り期待し過ぎない方が吉かと…拍子抜けしますので
(Hyperdunk 2016 FK)
(Hyperdunk 2017 FK)
トラクションはPerformance Impressionの通り、非常に非常に良い
前作 "Hyperdunk 2016 FK" の中足部の幅が狭いソールユニットから打って変わり、かなりドッシリとした形状に
特に土踏まずの反対側、第5中足骨あたりのソール形状の変化が顕著ですね
安定感も良く、ブレードパターンからサークル状になったソールパターンも前後左右、あらゆる方向へ小気味良く反応する
このグリップ感…これだけでも履く価値はあるかと、恐らく "Kobe IX (9) Series" が好きだった方は合うかも
また丸みを帯びたサイドウォールは安定感に欠けるかと懸念されたが案外大丈夫そう
当初はイロモノ感のあるツーリングだったが、この感じですと通常版のTBやローカットモデルも安心して履けるかと
サイジングとしてはEPモデルとしては前足部が広めでは無いがそこまで狭くも感じない為、普段のマイサイズを選択
甲が低い方はハーフダウン (-0.5cm) を選んでも良いかもしれませんが、個人的にはマイサイズで充分でした、一応試着推奨
(上から2段目と3段目の間)
ちなみに今シーズン、NBAではハイパーダンクを履いている選手がメチャクチャ多いのですが、FK版を履いている人は意外と少ない
何故か皆テキスタイルアッパーの方を選んでおり、フライニット版を使用しているのはドレイモンドかオラディポくらい、あとはLALのカイル・クズマくらいで後はTBばかり
(どちらもカール=アンソニー・タウンズの足元)
勿論TBも履いてみたいのですが、画像のようにシューレースホール上から2段目から3段目の間のようにペッコリ浮いている状態をよく見かけるのでフィッティングに不安が…
アッパーのパターンの形状の問題と予想していますが少し心配、切込みを入れたら入れたで上手く行かないかもしれませんしパターンって難しいものです
- まとめ -
「超高水準」
フィッティング・グリップ・クッショニング、バスケットボールシューズに求められる要素を高いレベルでクリアしている一足
流石 ”Hyperdunk” の名を冠するだけあるかと
その分お値段も高めですが、TBやLowもFKと殆ど似た履き心地だとしたらコストパフォーマンスは非常に高いでしょう
素材の違いはあるもののアッパーの浮きが無さそうなローカット版が良さそうな気もするので、値段次第で狙いたいところ
余り大きな欠点らしい欠点は見つからないが、敢えて挙げるならサイドリガーでしょうか
底から側面に掛けて曲面に仕上げているので念の為ご注意を…
また衝撃吸収性に関してもZoom Air派の方は前作 "Hyperdunk 2016" を今のうちに集めておくのもアリかもしれません
やはりクッショニングシステムの違いからくる履き心地の優劣や好みは各々変わってくるでしょう
常に最新作が最上とは限らないので、あくまでも自分に合うバッシュを選ぶのが精神衛生上は良いのかなと思うところです