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Nike Kyrie 4 EP Performance Review



カイリー・アービング シグネチャーモデル 第4作目となる "Nike Kyrie 4 EP" をレビュー

印象に残った感想を幾つかと、10の項目で機能を考察し配点をしていきます

使用環境や所有者の身体能力、足の形状により履き心地という点は個人差があるので、あくまでも参考程度でお願い致します

(配点項目と基準については ”テンプレートについて” を一読下さい




今回は1stカラーを選択、スウッシュが刺繍なのが嬉しいポイント

アッパーは甲より上がスウェード、爪先周りはエンジニアードメッシュという組み合わせ

カイリー本人からのリクエストで使われた今作のクラシックな素材は、全体的に柔かく足当たりも非常に良い




爪先は前作のバンドのような機構は無く、V字のホールカットになったが悪い方向での変更では無い

また爪先部分も補強が施されているので、爪先を擦ってしまうプレイヤーには嬉しいポイント




今作は先に書いた ”素材の変更” により非常にコンフォート

シューレースを一番上まで通してしっかりと紐を締めても不快感のあるロックダウンではなく、ギッシリと包まれている感覚でストレス無く履ける




前作の頑丈な ”とげとげサイドパネル” が好きだった人には剛性がいまいちに感じるかもしれませんが

今作は今作で足馴染みの良さを評価したいところ




EPラストという事もあるが、アッパーの材料が前作と比べ柔らかめになったので、全体的に余裕のあるフィッティング

もしタイト目に履かれたければハーフダウン (-0.5cm) するか、非EPのグローバルラストのモデルを取り寄せるのが手かと




また国内モデルはEPラストに加えXDRソールでもあり、この点に関しても苦手な方は海外通販を考えても良いでしょう

個人的には通常のソールとXDRソールにそこまで大きな違いは感じない




クッショニングシステムとしてはミッドソールはクシュロン、踵に ”Zoom Air (ズームエア)” の組み合わせ

衝撃吸収性は前作より良くなった気がするが「気がする」と言うくらいなので大きな差は無いと思っておくのが無難かと…

個人的にはカイリーシリーズでクッションが足りないと感じた事が無いが、KDシリーズやレブロンシリーズを好む人からしたら物足りないのかも




「丸い、ソール」

今作で最も特徴的なのがこのジグザグアウトソール

履いた直後に感じる ”船底状のソールに乗ってる感” には驚かされる

この ”乗ってる感” についてはデザインスケッチを見るとわかりやすいかと


(カイリー1から4へかけての変化)




そして曲面のサイドウォールも不安定と感じることは無く、前後のストップ・左右の切り返し共に非常にやりやすく、トラクションも素晴らしい

アウトソールの端の端、ソールの最端部分までしっかりと力が掛かる感触

これは他のどのバッシュにも無い ”唯一無二” の履き心地でしょう




個人的にはロートップのバッシュを常識へと変えた "Kobe 4・5・6" の流れと同じくらい

"Kyrie 2・3・4" の丸いソール形状は大きな革命を起こしたと思っております、改めてこんなバッシュは今まで有り得なかったかと…


それとサイジングはハーフダウンを勧めておきながら、注意点もあり

アウトソールがアッパーにせり出したギザギザの部分 (赤色)

足の幅の広い人にはこの部分が当たる恐れが、場合によっては履いていてストレスを感じるかもしれないので

実際に試着して、紐を締めた時に圧迫感があるかどうか確認するのが安全かと




またカイリーシリーズ、どうしても ”合わない人にはトコトン合わない” という声も聞くので

今作も安定感に関してはハッキリと感想は分かれそう、この丸みを帯びたソールで足首がコロンと行ってしまう人もいるでしょう

使用者のプレースタイルや、個人の歩き方の ”クセ” なども影響してくるのでそこは ”あくまでも参考程度” でお願い致します



- まとめ -

「正統進化」

シグネチャーモデルが続くと、時としてコンセプトの急な方向転換だったり、シグネチャーとしての格上げと共に値上がりされたりするが

カイリーシリーズにおいては順当に改良が続けられているのではないかと、まさしく正統進化

ソリッドな履き心地だった前作よりも、若干優しくなったように感じ、相も変わらず動きやすい

ソールの乗り心地さえ好みに合えば ”足の最端部分までしっかりと力が掛かる” 感触は本当に堪らないものかと…




ただそれでも徐々に値上げされ16,200円は個人的には限界のライン、もうこれ以上は無理…バッシュに2万円近くは出したくないってのが本音…

このまま値上がりしメインシグが2万円台で、セミシグが1万円台というナイキのシグネチャームーブを見せられそうで怖いのですが

Nike・Adidas・UAもろもろ含め殆どの会社の軸となるモデルは ”110~150ドル” の価格帯なので、日本円で15,000円以上のバッシュは「高い」と感じております




カイリーシリーズの良いところは ”明確なコンセプト””似たバッシュ (ローカットモデルやセミシグネチャー)” を出さないところではないでしょうか

出来ればこれだけの良いバッシュ、求めやすい値段のまま、もっと多くの人達にたくさん履いて貰いたいところ

※…と思ってたら "Kyrie Flytrap" なるモデルが発売されました、記事の下書きの時点では無かったのに…




順調に値上げしているものの、なんとかカイリーシリーズは今の価格をキープして欲しいところ

値段に見合った性能は見せているので、まだコストパフォーマンスは良い方かと…




今作、カイリーシリーズを履いていた人にとっては ”一番” とも呼べるパフォーマンスなのではないでしょうか

シリーズを通して履き続けている人にこそ試してみて欲しい一足

逆に言うとカイリーシリーズ着用が初という人は、非常に人を選ぶ履き心地なので注意

所謂 (いわゆる) ”万人向け” の反対に位置するバッシュでしょう




但し、このクイックネスにフォーカスしたパフォーマンスと、そのターゲットを絞ったコンセプトが好きなわけで

「あの時もっとKobe 4・5を買っておけばよかった」となる現象と同じように

カイリーシリーズでも「Kyrie 2・3・4を買っておけばよかった」と確実に思うことになるでしょう

履いて気に入らないようでしたら本当に申し訳無いので、余り大袈裟に言い過ぎ無いようにしたいところですが、それでも非常に良い一足でした




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